ALCとは⁉特徴や塗料選びの注意点

(2020年02月05日)

ALCとは、サイディングよりも厚く、マンションなどに使われているコンクリートより軽い【軽量気泡コンクリート】です。このALCは、サイディングと同様に工場で生産された物を加工して取り付け、現場でコーキングをしてから塗装を行う外壁材です。ALCの内部は【気泡が空いている】ため夏は涼しく冬は暖かい断熱効果が期待できるメリットがありますが、【気泡が空いている】分、内部の気泡に水が浸透してしまうと【耐水性が低下して凍害を起こしてしまう】デメリットもあります。いかに防水性を落とさずに守り続けるかが重要です。

 

ALCの厚みと耐熱性について

 

先程少し解説した通り、サイディングよりもALCの方が厚みがあります。厚みがあると熱が伝わりにくく外気温の影響を受けにくいため、【冷暖房の費用を節約】する事も出来ます。断熱効果によって建物の温度差が無くなると、空気中の水蒸気が冷えて生じる【結露の仰止】にもつながります。この厚みはメーカーごとの規格なので、おいそれと厚みを変更する事は出来ません。「もっと断熱性が欲しい!」と言う方は建物の内部にある断熱材を変える他ありません。

 

ALCの耐久性と耐候性

 

サイディング自体の耐久性は30年前後と言われていますが、ALC自体の耐久性は50年前後と言われています。あくまでも防水性がしっかり施してある状態の場合であり、【ヒビ割れや雨漏り】などのトラブルになった場合は耐久性はどんどん下がります。サイディングもALCも経年劣化によって痛みが進行しますので、【10年前後に1度は塗装を考える時期】となります。また、ボードとボードの間にあるコーキングも、そのタイミングで打ち替えるメンテナンスを行えば良いと思います。

 

ALCの遮音性について

 

サイディングに比べると重く、マンションなどに使われているコンクリートよりも軽いのがALCです。また、ALCに含まれている【気泡が音を跳ね返す】と言うメカニズムがあるため、歩く音や、何か物を落とした際に出る音を小さくしてくれる【遮音性】と言う特徴があります。

 

ALCのコーキングについて

 

サイディングもALCも、工場で生産されたボードを【現場で貼り付ける工事】を行っています。その際、ボードとボードの間にはコーキングを打ちます。このコーキング工事、サイディングの場合は新築時にボードを貼り付けてからコーキングしますが、ALCの場合は【ボードを貼り付けてからコーキング】を行い、さらに塗装をします。その分、紫外線や雨風からコーキングを守るため、サイディングよりも痛みの進行は遅くなります。ただし、ALCのボードは【サイディングよりもコーキングを打つ箇所】が非常に多くあります。経年劣化によってコーキング工事が必要とされた場合には、費用は高めになります。

 

最適な塗料

 

他の外壁材にも同じ事を言えるのですが、劣化が激しくなってしまうと建物の構造自体に大きなダメージにつながります。特にALC自体には【防水性が無い】ため塗装は必要不可欠です。
モルタルと同じように【内部の湿気は外に逃がすが雨水は侵入させない】と言う透湿性のある塗料がおすすめです。この塗料選びを間違えてしまうと、蓄熱性の高いALCの特徴によって新しい塗膜が膨れたりする可能性があるため慎重に決める事が大切です。その他、【コケが発生しやすい】などの劣化状況によって防水性以外の機能がある塗料選びも出来ます。兎にも角にも、水を吸収しやすく水に弱いため、【防水性の高い塗料】を塗る事が重要です。

 

まとめ

 

ALCはサイディングに比べ断熱性や耐久性が高い反面、コーキングをする箇所が非常に多いため、コーキングが脆くなるとその分費用が高くなります。また、防水機能が低下してしまい、ボード自体に塗装をしても【解決出来ないぐらい】の痛みが進行している場合はボードを交換する必要があります。ヒビ割れやコケが発生している、手で触ると白い粉のような物が付いてしまう場合は無料相談をご利用ください。現在の状態と建物や費用に合う塗料と施工方法をご提案いたします。